★商品状態について★
使用感があまり無く、とても綺麗な状態です。
匂い・水漏れ等もございません。
萩焼では珍しい柄のお茶碗です。
作者の野坂康起師は萩市指定無形文化財で、人間国宝荒川豊蔵に師事していました。
共箱、共布付きでの販売になります。
★寸法★
高さ 7.7cm
径 12.8cm
●野坂江月窯 野坂康起
野坂康起 旧姓は小田
育った三重県や岐阜県で修業を重ね、志野・瀬戸黒の人間国宝であった荒川豊蔵(1894-1985)に師事。
昭和31年(1956)日展に初入選、以後22回の入選を果たす。
同33年、萩・野坂江月窯(こうげつかま)の婿養子となり、萩での作陶が始まる。
しばらく、現代工芸美術家協会や日本新工芸家連盟で活躍していたが、昭和59年日本伝統工芸展に初出品して初入選。
平成3年(1991)山口県選奨を受賞。
以上のような経歴から、多種多様な土や釉(ゆう)、そして窯に触れ、東日本系の技術を熟知するとともに西日本系の技術を身につけた陶芸家として大変珍重されるべき存在である。とりわけ伊羅保(いらぼ)釉と線文(せんもん)は、野坂の独壇場といえるものである。伊羅保釉は、その表面がイライラしていることからその名があるが、鉄分が多く含まれた赤土に木灰を混合した素朴な釉のことである。これは、江戸時代前期に萩焼で見られた技法の復興でもある。線文は、表面に線刻で文様を表現するもので、豊かな装飾性をもたらす。これら萩焼に新たな息吹を吹き込んだ実績は、非常に高く評価される。